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苦手なことをどこまで頑張ればいいのか

今回の相談者の方は、デザインのお仕事をされているそうです。それで、4月から転職して、仕事内容は同じデザインの仕事みたいなのですが、前職のは社内でずっと黙々と作業をしていた一方で、現職の方は打ち合わせに同席したり、イベント会場に出向いたり、会食にいったりと、社会の方との人付き合いが多くなっているそうなのです。なんか勝手に、太陽の下に出されたもぐらのイメージが出てきました。笑 冗談はさておき、大変ですね。環境の変化。

この相談者の方は元々だいぶ人見知りが強かったそうで、今も人付き合いは得意な方ではないけれど、だんだんと以前よりは人付き合いが苦ではなくなってきたそうです。それで、このまま苦手なことを頑張りたいけど、失敗した時に立ち直れなくなるタイミングがきそうな気もするし、それならば「得意じゃないからやりたくない」と伝えていったほうがいいのか……と悩んでいるようで、苦手なことに対していい塩梅で向き合うコツや、どう立ち回っていくのがいいかアドバイスをいただけたら嬉しいです、とのことでした。

今回のお手紙から取り上げたいのが「苦手なことをどこまで頑張ればいいのか」の話です。

何年か前にですね、友達のデザイナーに名刺をデザインしてもらったことがあるんですよ。その時は「しいたけ.」として、会社の体制も変えて、仕事の仕切り直しをしていくような時だったので、せっかくだから「名刺も新しくしたい」と考えたのです。

デザイナーの友人は、前からお友達付き合いはしていたんですけど、実際に仕事を依頼するのは初めてでして、「イメージを伝えたらカッコイイ名刺を作ってくれるのかも」と思っていたけど、名刺デザインの打ち合わせの時に、ものすごく深いところまで聞かれたんです。

会社の理念とか、あと、僕が思う幸せとか、周りにどういうイメージを伝えていきたいかとか。なんかですね、名刺デザインの打ち合わせというよりか、カウンセリングに近かった。笑

でも、出来上がった名刺を見た時に、すごい驚愕しました。名刺の紙質についても、なんか「ツルッ」とした、よくある名刺の紙じゃなくて、和紙みたいな要素も入った柔らかいもので。こちらの想定を超えるレベルの名詞が出来て、全部が「しいたけ.」だったんです。紙質も、フォントも、デザインも。本当にそういうレベルでモノを作ってくれたことが嬉しくて。今でも本当に気に入っています。

やっぱり思ってしまうんですけど、「自分の名前で勝負している人」とか、「人よりもプロとして扱われ、お金を稼ぐ人」って、どこか自分の仕事の中に「無理」とか「過剰」はどうしてもあったりするんですよね。

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