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気づかないうちに相手を追い込んでしまう

今回の相談者さんは昔から周りに「厳し過ぎる」とか「怖い」と言われて、人が離れていくことが多いみたいなのです。うっ、それはかわいそう。親切に告げて、それが「厳しい」と言われることってけっこうありますもんね。

お手紙の相談に戻ると、コミュニケーションを自分からするのが苦手で、完璧主義なところもあるみたいで、「このぐらいで大丈夫」とか「まいっか」と考えることができず、ついいつもキツイことを言ってしまいがちなのだそうです。自分の気づかないうちに相手を追い込んでしまうことも。どうしたら周りとうまく関係を築きながらやっていけるのか?というご相談でした。

今回のお手紙から取り上げたいのが「気づかないうちに相手を追い込んでしまう」の話なのです。

ちょっとこういう話からしたいのですが、ある精神科医の先生が言ってたすごく面白い話があって、「人は子どもにならないと怒れない」んですって。「怒る」って、けっこう前段階とか準備が必要で、たとえば、言うことを聞かない人がいたとしますね。「でも、前に怒ったばかりだから、あと一回ミスをしたら言おう」とかになったりするじゃないですか。知人とか初対面の人とのやり取りの中でも、「失礼なグレーゾーン」ってあったりする。初対面の人に「年齢の割には幼いですね」みたいに言われて、「お?(喧嘩売ってんのか?)」となることもあるけど、それぐらいで怒るのはちょっと違う。次に失礼なことを言うのを待っている時みたいなことはあったりする。

一方で、周りからとか、受け取り手から見て、「この人は厳しいな」と追い込まれてしまう人は、やっぱりもしかしたら「この人はずっと怒っているのかな?」と勘違いされてしまっている可能性があります。

自分のことを省みて、たとえば、自分がコミュニケーションの中で、相手に厳しいことを言ってしまう。そして、相手を「追い込んでしまっている」という自覚がある場合に、どこかで「コミュニケーションや、人間全般に対して怒っている可能性」があるかも知れないのです。

誰かのミスやいい加減さに散々苦しめられてきて、それで、あるきっかけで誰かがいい加減なことをしてしまい、「はー、またか」となって、「あれさ、○○さん、ちょっといい?」みたいな感じで接してしまう。仕事ってある種の戦闘モードじゃないとできない部分があるから、ついうっかり「え、なんでこんなやり方しているの?」とか言って、単に疑問をぶつけて答えて欲しいだけなのに、言い方が厳しくて相手を追い込んでいることなんかもある。

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