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コラム~2018年年末~

一足早いのですが、今年もお世話になりました。いつもこのnoteを通じて応援して下さっている皆さまに向けてお礼をお伝えしたく、この文章を書いています。

このnoteがなければ、僕は自分の仕事の肩書き、「占い師兼作家」の、「作家」部分について名乗ることはできませんでした。

2018年はその「作家」部分のエッセイ本である『しいたけ.の部屋~窓の外から幸せの匂いを呼び込もう~』(KADOKAWA)を書き上げることが出来ませんでした。改めて、感謝申し上げます。


「12星座の占いではなくて、なぜこの本を書き上げたのか」


というところに繋がるのですが、僕は「占いをやる人間」として、その裏側として僕自身が「どういう考え方を持っている人間か」というのを、本という形でまとめてお伝えできないかってずっと願ってきたのです。そして、この本のベースになった各エッセイに関しては、このnoteで直接皆さまに寄せて頂いた質問であったり、その質問をベースに考えをふくらませたり、改めて考えてみたことを書きました。

なぜ「占いをやる人間」として、その裏側にある自分の考えをきちんと説明していく必要性を感じたかと言うと、2018年は以前にも増して、僕の名前を知って頂く機会が増えました。

だから、最近僕のことを知って下さった方々や、今までも僕を知って、見てきてくれた方々に、改めて「普段僕はこういうことを考えて占いの仕事をやっています」と説明したかったのです。


■ noteではとにかくディープな話が出来た

作家としての仕事は、noteがなければできなかったとお伝えしたのですが、僕はnoteを勝手に「ラジオの時間」だと思っています。

ラジオって、僕が好きなタレントさんやミュージシャンの方も、仕事の中でも特に思い入れのある時間として捉えている方が多いのです。

ラジオって、ちょっとだけ「自室感」がありませんか?
そのラジオを聞く人も「自室」だし、流す方も「自室で、中の良い友達相手に話している」という感覚。

ラジオって、ファンの方やリスナーの方を「自室にいる、仲の良い友達」に見立てて話をすることができるメディアです。僕はそれをこのnoteにもすごく感じていました。

だから、なんか「他でウケた話」もしたいのですが「これさ、まだ自分の中でもまとまっていないんだけど」という話を、それもかなりディープな話をすることが出来る気がしてきました。「俺さ、カレーの一番おいしい食べ方を発明したのですよ」とか、そういう深夜に話すどうでも良い話から「カレーのうま味の科学的分析」までのマニアックな話。そういう話をずっと「自分の自室」から届けるのって、やっぱりすごく貴重だと思うのです。


■ ストーリーに共感し、応援したい時代

noteをやってきて思ったのですが、改めて今の時代って
「結果も大事かも知れないが、その人がやってきたストーリーに共感し、応援したい時代」

なんじゃないかと思ったのです。

だから多分、2019年以降も含めて「作家」という肩書きは今後ますます増えていくんじゃないかと僕は思っています。

「作家」という肩書きは、名乗ろうと思えば誰でも、今日からでも名乗れるものです。

ただ、もしその「作家」と名乗ることに条件があるとするならば

「何らかの分野で、0から何かを作ったり、立ち上げたりする体験をしてきたこと」

が必要なんじゃないか。

たとえばそれが「味噌の作家」なら、0からお味噌を作って、麹とか発酵の仕方について成功も失敗も含めて向き合ってきた人になります。

そして、今の時代の特異性って、「味噌の作家」なら、成功して商品化された味噌だけを紹介するのではなくて、「なぜ東京ではなくて、〇〇県に家を借りて味噌作りをしたのか」とか、「新しくお味噌を作った料理を考えてみた」とか、「この味噌作りは決定的に失敗した」とか、そういうことについても「ラジオ的に語ること」で共感を得られるところが増えてきているのです。

「そこにある商品が有名なブランドか」

だけではなくて

「そこにあるものが、誰が、どんな思いで0から向き合ってきたか」

って、そういう「あなたは誰なのですか?」という人々の問いが、以前にも増して聞いてみたい、読んでみたいものになってきている気がします。

記号から、人間性やストーリーの時代へ。

結婚などが「絶対」な肩書きや、その人を表す「記号」として絶対に必要なものではなくなってきて、それよりも、「私はこういう人間です」って自分の考えを発表しちゃう方が、応援や共感が得られやすい時代にますますなっていくんじゃないかと思うのです。

フォロワーが記号的に何十万いる人よりも、しっかりと「その人のファンに向けて自分の物語を説明しているフォロワー1000人の作家」の方が強い。

自分のいる自室から、自分が作るものに対して偏愛的に愛情を傾けてくれる1000分の1ぐらいのコアなファンに向けて話しかける言葉に、これまでにないぐらいの強い力が宿っていく。僕らが迎えていく次の時代って、もしかしてそういう「作家」の時代なんじゃないか。

生きていることの意味がわからない。だからこそ、「生きるって結局なんなんだろ」と、その人なりに向き合ってきた物語を、多くの人が聞きたいんじゃないか。

だから、これから先も僕はnoteを通じて自分を成長させていきたいです。占いも、そして作家の部分も。

今年もたくさん応援して頂きありがとうございました。良いお年をお迎え下さい。


2018年12月 しいたけ.

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