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人の顔色を気にしてしまう

人様のことを占う立場になった時に、つくづく驚いたことがありました。それはやっぱり、当たり前の言葉になってしまうのですが、「人は外見からはわからない、色々なものを抱えている」というもの。その中でも特に、「他人の顔色を気にしてしまう」という問題を抱えている方は思った以上に多くいらっしゃいました。

人は多分、周りから見ただけではわからない「闇」をそれぞれの中に持っていると思います。たとえば、「気づけば買い物をし過ぎてしまう」とか、「必要以上に心配性になってしまう」とか、「なぜか知らないけど玄関の鍵を閉めたかどうかがすごく気になってしまう」とか。思わず笑ってしまうような闇から、やっぱり本人的にも「ちょっとこの闇を持っているのはキツいなぁ」と感じるものまで、闇にも色々なバリエーションがあったりする。

それぞれの人達が持っている闇の中でも、「他人の顔色を気にしてしまう」というのは、やっぱりかなり根強いものがあるよなと個人的に感じてしまいます。ただ、大前提として「他人の顔色を気にする」ことは良いことでもあるわけじゃないですか。たとえば、上司や取引先との会議の最中で、「あ、この方向性での提案は全然刺さってないな」と感じて、即座に「では、こういうのはどうですかね」と方向転換ができること。いつも一緒にいる友達の、元気のない表情に気づいてあげられることなど、人は全部を「言葉にして伝えられる」わけではないから、そこを気にして察してあげられる力を持つ人は人間社会にとっても偉大なのです。

ただ、「他人の顔色を見たり、察知したりした上で、自分のパフォーマンスを発揮できること」と、「他人の顔色を敏感に見過ぎてしまって、人と一緒にいると、そこばかりが気になって自分のパフォーマンスを発揮できないこと」の間には大きな差があります。「他人の顔色を見て、自分のパフォーマンスを発揮できる人」は、変な話、他人の顔色を無視することもできます。「何かに気づいたけど、気づいて深追いしちゃうと大変面倒くさい事態になりそうだから、スルーをする」など、芸術的サボり芸が出来たりする。これってやっぱりすごい能力で、以前ですね、すごい色々な人と仕事でもプライベートでも付き合いがある人と一緒にいた時に、「LINEの返信順位が全然違うこと」なんかのテクニックがそういう人にはあったのです。「すごい緊急そうなLINEだったけど、その人にすぐに返信しなくて良いの?」とかそのお友達に聞いたら、「いや、しばらく放置しておいて大丈夫。多分、向こうで解決すると思うから」と言って、ケロっとしている。何かですね、その人の「トラブルや人のさばき方」を見ると、熟練した経験を持つ消防士のような感覚を受けました。どこに火種があって、どこから消化活動をしていくかを瞬時に判断している。ただ、そんな「熟練した経験値とテクニック」は、簡単には真似できるものではなかったりもする。

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