見出し画像

「似合わない」と言われた

今回の相談者の方は、自分が好きなことについて「似合わない」と言われてしまい、困っているそうです。

この方は8年近くフラダンスを習っているそうです。はじめは「小さい娘と一緒にできる習い事を」という理由で親子フラダンスから始められたそうで、その教室の雰囲気も好きなので、今まで続けてこられたそうです。素敵なお話ですね。

その教室には明るく朗らかで、小さなことは気にしない、むしろ大雑把!という、まさにハワイアンな雰囲気の方が多く、また、ダンサーなので南国の雰囲気のすらっとした美人の方も多いそうです。そうなんですね。昔、僕にもフラダンスをやっていた友人がいたのですが、確かに、南国の雰囲気を身につけて、割と大雑把で付き合いやすかった印象がありました。

それで、この相談者の方はご自身について、「私はどちらかと言うとザ・日本人で、平安顔、色も白く体型もぽっちゃぽちゃおまけに心配性」とおっしゃっていて、先日、「いつまでたってもあの場に馴染んでない気がする。感覚が合わないのかな」と成長した中学生の娘さんにぼやいたところ、その返答がけっこう衝撃的で、「似合わないもんね。お母さん、なんで続いているのか不思議」と言われてしまったそうです。「やっぱり似合ってないんだ」と結構ショックを受けてしまったそう。

これまでも、「似合わないもの」については、違う選択をしてきたこともあったけど、今回はフラダンスが好きなので、諦めたくないそうです。「場に似合う」とは、何か理由があるのでしょうか?とのことでした。

今回のお手紙から取り上げたいのが「『似合わない』と言われた」の話なのです。

まずですね、今回のお手紙を受け取って、この相談者の方は「すごいな」と思ったのです。どうしてかというと、好きでやられているフラダンスという場所があって、その場所がとても大事で、でも、周りの人と自分を比べてしまうことがあったりする。そして、その件について、中学生の娘さんにぼやいたら、いわゆる、「似合わない」というかたちでの返答を受けてしまった。

人って、親になろうが、何歳になろうが、大人になろうが、泣きたくなる時はあるわけじゃないですか。我が子ながらですね、この返答を受けると、やっぱりキツかったかも知れません。

人によっては、怒りと混乱という「対応の仕方」をすることもあるかも知れないのに、悲しさとか悔しさをグッと溜めて、自分の中に受け止めましたよね。この対応が、「すごいな」と感じたのです。この相談者さんは、強い人です。

それで、この「似合わない問題」と名付けても良いのですが、この問題って、日本文化の中に住んでいる者たちの「かなりデリケートで、昔から続いている業」みたいな感じがしてしまうのです。

ここから先は

2,011字

¥ 100

いつも温かいサポートありがとうございます。メッセージも読ませてもらっています。僕はこの場所が「近所の寄り合い所」みたいになってくれたらすごく嬉しくて。あなたの声が聞けて嬉しいです。これからも頑張りますので、どうぞよろしくお願いいたします。