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「聖」と「俗」のバランス

「占いは、する場所の影響を受ける」という当たり前のことを、僕は占いの仕事をやり始めて5年目ぐらいで気づいたのです。

占いをやり始めた頃は、割と修行とだと思って、お客さんに呼ばれたらどんな場所でも行ってきたのです。事務所借りると固定費がかかるし。そんなこんなで、繁華街の飲食店に行って占いをやったこともあったし、山奥にあるような静かなカフェでやったこともあります。

そして、実は僕が占いをやっていて、「これはできない」と思った場所があったのです。それは、神奈川県にある、観光名所の海岸です。個人的にはすごく好きな場所なのです。知り合いもいるし、遊びに行くのは本当に最高。ある年の夏に、その海岸の海の家に呼ばれて占いをやったことがあるのですが、もう、できないできない(笑)

夏で暑かったというのもあります。でもそれよりも、占いに集中するのが難しかったのが、その場所の「気」みたいなものが良過ぎたのです。土地はノンビリしているし、ある程度人が集まって栄えているし、観光客の人も楽しみにしながらそこに遊びに来る。その場所にある品の良さと、そして、海岸でみんな「解放されている」という場所にいて、とてもじゃないけど集中できなかったのです。なんとか集中力をかき集めて、集まった人たちを占いきりました。

実は、僕は「聖地」とされるところで占いをするのも上記の理由で苦手なのです。聖地には特殊な力があって、「普段だったら思い悩むようなことでも、そこに行くと『まぁ、明日から頑張ろう』と汚れが発散されていくような感覚」を覚えるからです。

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