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転機のサイン。他の人が遠くに感じる

最近自分の中ですごく考えるテーマがあって、それは

「人それぞれの、人生の転機について」

なのです。

これについては職業的にも占い師として、その人の人生の方向がガラッと変わってしまうような転機に立ち会ってきたことも多くあって、今回はその「転機」についてのコラムを書きたいのです。

僕が考える、わかりやすい人生の転機というのは

「参考とするものがなくなってきた時」

だったりします。なんかこれはもうかなりハッキリしていて、お客さんを見てきてもそうだったのですが

「うわー、もうこれは自分で考えるしかねー」

みたいになってきた時。

今まで参考にしてきた先輩の意見とか、友達の意見とかが「どうも響かない」となってきたりとか、本や他人のブログを読んでみても、それら他人の情報が「遠く」に感じられてきた時というのは、「自分の人生の速度が変わっていくような転機」だと考えて良いんじゃないかと思います。

「遠く」というのはひとつの大きなキーワードで、たとえば、自分が尊敬する人であったり、憧れの人というのは、目の前にいてもどこか「遠く」に感じることがあったりします。

もうちょっとだけ話を遠回りさせて下さい。昔、僕がすごく好きなお笑い芸人の方が本で書いていたことがあって、その本が出版された当時、国民的な人気を誇るお昼の番組があって、その番組でホストとなる司会者と、ゲストの人が話し合うコーナーがあったんですね。その際、お笑い芸人の方はそのコーナーに呼ばれるとドッカンドッカン、ウケる。それだけでも「すごいなぁ」と思って当時僕なんかはテレビを見ていたのですが、その芸人の方が「あのコーナーでウケるのは当たり前」と本に書いてあった。どうしてかというと、芸人は楽屋とか各方面で話してきた鉄板ネタを持っていると。それを話せばウケるのは当たり前なのだそうです(もちろん、それだけでも素人は真似できないけど)。

「芸人にとっての本当の勝負は、鉄板のネタのストックがなくなってから」と言っていて、そこにすごく衝撃を受けたのです。

話を戻したいのですが、自分にとっての「教わってきたこと」、「本で学んだこと」、「誰かの考えのコピー」。そういうものを「ストックしてきたネタ」だとするならば、人の人生にとっての転機というのは、そのネタのストックがなくなってきてからなのだと改めて考えるのです。

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