家族をしょんぼりさせずに指摘をしたい
今回のお手紙から取り上げたいのが「家族をしょんぼりさせずに指摘をしたい」の話なのです。
自分の一番近くにいる人、恋人や家族に「ここを直して欲しい」と指摘するのはかなり難しいですよね。家族になって一緒に住んだり、恋人になって同棲をしたりすると、「この人のこの部分がすごくだらしない」とか、そういうのはお互いにたくさん出てきたりする。自分にとってはなんでもないことが、その人にとっては「なんか知らないけどいつもできない」という弱点になっていたりする。
今回、ちょっと自分でも「イラッ」ときてしまう相手の弱点に対して「どう伝えたら良いのか」を考えてみたいと思います。
昔、ある作家が世界中を旅した旅行記の本があって、確かイタリアに行った時の話だと思ったのですが、知り合い数人と山登りをしたそうなのです。その山登りの同行者に確かベトナムかヒマラヤの人がいたらしくて、その人の歩き方が特殊だったそうなのです。
「君は歩き方が変わっているね」と指摘をしたら、その人がすごくショックを受けてしまったみたいで、「自分にとって当たり前とされているものを指摘すると、その人を深く傷つけてしまう可能性があると気づいた」とか、そういうことがそのエッセイの中に書かれていました。
この話を読んで、ちょっとほのぼのしてしまった部分があって、それは「どの国の人も、自分にとって当たり前とされていることを指摘されると傷つくのは一緒なんだな」と思ったのです。
つまり、それだけ「指摘」と「改善」って、他人から言われる形で受け止めるのは難しいことなんだなと改めて感じました。
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