
相手の話を聞く力
僕が今の占いという仕事をしている理由はいくつかあるのですが、その中でもけっこう大きな理由のひとつに
「社会の中に、話を聞く場所を作りたかった」
というものがあったのです。
これは学生時代から思っていたことなのですが、「誰かに自分のことを相談する」って、実はけっこう難しいことだったりします。
どうしてかというと、下手をすれば相談した相手の「自分の話を聞かされること」になるか、もしかすると「説教をされる」危険性もあるからです。まぁだから、飲み屋さんとか、夜のラーメン屋さんなんかは、「まぁなー、俺が若いころはさー、こんなもんじゃなかったよね」とか、そういう「先輩などが話したい話をセットにした」話し合いが行われたりします。
でもどこか、2020年という新しい時代もそうなのですが、僕はこれからの時代において「相手の話を聞ける力」はこれまで以上に大切なものになるんじゃないかと考えて、このコラムを書きたいのです。
声高の自己主張の失速
今、色々な世界に「声高に答えを主張する人」や、「議論に持ち込んで論破する人」はたくさんいます。別に、それらの人々のやり方をけなしたいわけでも、否定したいわけではないのです。
ただ、少し前までのように、討論がひとつの文化やビジネスとして盛り上がった時代と比べて、今の時代はいくぶんか「オタク化」しているというか、つまり
「自分で思いついたことは、他人に変に相談して反対されたり論争のおかずにされるよりも、自分ひとりでコツコツと進めていってしまう」
というような形が強くなってきているような気がするのです。
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