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相手の話を聞く力

僕が今の占いという仕事をしている理由はいくつかあるのですが、その中でもけっこう大きな理由のひとつに

「社会の中に、話を聞く場所を作りたかった」

というものがあったのです。

これは学生時代から思っていたことなのですが、「誰かに自分のことを相談する」って、実はけっこう難しいことだったりします。

どうしてかというと、下手をすれば相談した相手の「自分の話を聞かされること」になるか、もしかすると「説教をされる」危険性もあるからです。まぁだから、飲み屋さんとか、夜のラーメン屋さんなんかは、「まぁなー、俺が若いころはさー、こんなもんじゃなかったよね」とか、そういう「先輩などが話したい話をセットにした」話し合いが行われたりします。

でもどこか、2020年という新しい時代もそうなのですが、僕はこれからの時代において「相手の話を聞ける力」はこれまで以上に大切なものになるんじゃないかと考えて、このコラムを書きたいのです。

声高の自己主張の失速

今、色々な世界に「声高に答えを主張する人」や、「議論に持ち込んで論破する人」はたくさんいます。別に、それらの人々のやり方をけなしたいわけでも、否定したいわけではないのです。

ただ、少し前までのように、討論がひとつの文化やビジネスとして盛り上がった時代と比べて、今の時代はいくぶんか「オタク化」しているというか、つまり

「自分で思いついたことは、他人に変に相談して反対されたり論争のおかずにされるよりも、自分ひとりでコツコツと進めていってしまう」

というような形が強くなってきているような気がするのです。

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占い師、作家。早稲田大学大学院政治学研究科修了。2014年から『VOGUE GIRL』で週間・上半期・下半期の『しいたけ占い』を連載中。近著には『しいたけ.の小さな開運BOOK』『しいたけ.の12星座占い 過去から読むあなたの運勢』などがあります。