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大きな災害や事件が起きると、体調不良になる

今回のお手紙から取り上げたいのが「大きな災害や事件が起きると、体調不良になる」の話なのです。

これは東日本大震災が大きなきっかけとして、ひとつの常識になった話があると思うのですが、「ニュース映像や、音声からでも、精神的なショックは大きなものになる」ということがあったりするでしょう?もう本当、大きな災害や事件が起きると体調不良になるというのはすごくあると思います。

ニュースで見る話、そして、携帯電話などから飛び込んでくるショッキングな情報。これはもう「強い」とか「強くない」とかの話じゃなくて、みんながそれを見たり聞いたりして、疲弊してしまっています。

今回のこのコロナの騒動においては、精神的にはもうみんな、世界中の人がパニックになっていると考えても良いと思うのです。

昔、FBIの元捜査官のマーヴィン・カーリンズという人と、ジョージ・ナバーロという人が書いた『FBI捜査官が教える「しぐさ」の心理学』(西田 美緒子 翻訳、河出書房新社、2010年)を読んだことがあって、筆者はテロリストとか犯罪者を見抜いて、フレンドリーに尋問して、情報を引き出すテクニックを持った人だったのです。もちろん、どこまでが本当の話かはわからなかったのですが、その人が、人間が恐怖に襲われたり、パニックに陥った時に3つのFの行動に出るらしいのです。

3つのFとはフリーズ(固まる)、フライト(逃げる)、ファイト(戦う)で、「どうして良いのかわからなくて、茫然としてしまう」というのはフリーズだと思うし、「情報に接しても意味ないよ。自分のことをやろう」と逃げたくなる気持ちもあるし、「いや、今こそここで戦わなければいけない!正しくない情報を流している人間を糾弾すべきだ!」というのはファイトです。

そして、もう今は周りを見渡しても、フリーズ、フライト、ファイトのいずれか、もしくは複合的に、多くの人々が(これを書いている僕も含めて)この行動を取っています。つまり、みんなパニックなのです。

ただ、震災とか大きな災害が起きた時に「パニック」になること事態はある意味正しいと考えています。だって、「いつもと状況は違いますよ」と警戒モードになるために必要だったりするから。

みんながパニックになっている。

この事実や雰囲気だけで人は傷ついたり、ダメージを負ったりします。そして、ダメージを負ったショックをなんとかするために、さらに誰かを攻撃したり、悲壮感をあおったり、またはその逆に楽観視した結論にまとめようとしたり、今起きていることのほとんどが「パニック」の土俵の上で起こっていることだと思うのです。

でも、この災害に関しては「正解がない」ということもあるし、かといって「普段通りにやれば良い」というわけでもないです。SNSとかニュースなどからは適宜、距離を取った方が良いかも知れないけど、すべてを遮断するわけにはいかない。

では、このパニック化した世の中でどう自分を守り、生きていくか。

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