直感が育つために必要な訓練
よく占いなどの文章でも「直感を信じて」という言葉が出てきますよね。僕もよく使うのですが、改めて、よくよく考えてみると「直感を信じる」というのはかなり特殊な状態なんですよね。だって、「直感」というのはおそらく日常的にとか、頻繁に発動されるものではないですし、「直感」というのはある種、その人の人生においてもけっこう重要なタイミングの際に出てくる、一種の賭けみたいな行動であったりもする。
もう少し直感の話をしていくと、我々が「直感」と感じるものの中には「悪い予感」というものもあるし、「不安」が入っている場合もあったりするし、「心配」が入っているケースもあります。「悪い予感」ひとつをとってみても、「実は考え過ぎだった」ということもあるし、本当に「反応して良かったケース」なんかもあったりする。
昔、ある本で「直感」と「思いつき」の差について説明していたことがあるのですが、その本の中では「直感」の説明について、アメリカのプロの消防士のリーダーを例にして説明していました。その本の中で紹介されていた消防団員のリーダーの人は、数々の現場に立ち会ってきました。でも、ある事件の現場に行って消火活動をしていた時に、「今までの現場では感じたこともないような大きな不安」を感じたんですって。それで、消火活動を途中で放棄して、自分のチームに対して一斉に「退避」を命じた。これ、何も問題が起こらなかったら「現場放棄」になるわけだから、すごい責任を取らなければいけなくなります。でも、結果としてこのリーダーの判断は正しくて、消火活動をしていたビルが倒壊してしまったそうなのです。この人を含め、この人のチームは全員、リーダーの直感に従って事なきを得た。
そういうのが「直感」の例として挙げられていて、直感が発動するための条件として
① ある種の現場において、経験値が多いベテランであることが条件とされる。責任ある立場で、様々な現場での経験を積んできた背景がある(おそらく、上司やリーダーや指令をする人がいて、いわゆる「上からの命令」をただ受ける立場だと、直感は発動されにくいかも)
② 「ベテラン経験者」としての立場から、普段の自分が感じてきたことと違うものが起きてきている。何か、今まで感じたことがないような「風向き」や「流れ」を感じる
③ 「いつものデータ」を知っているからこそ、「いつもじゃない」データについて、違和感を覚える
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