家族孝行のしすぎなのか

今回のお手紙の内容はけっこう「持ちつ持たれつの複雑系」みたいな感じでした。

内容を紹介していきますと、この相談者の方には5つ歳の離れたお姉さんがいるそうです。それで、この相談者の方は成人した頃からうつ病になってしまい、その間にお姉さんに温泉代とか食事とか、お世話になったそうなのです。ただ、そこからまた月日が経って、相談者の方は近年仕事で成功をされて、普通の勤め人よりも稼ぐことができてきたそうです。

もうなんかですね、ここまでの5行ぐらいですか。でももう、この相談者の方の「波乱万丈さ」というのが伝わってきます。どうやってその状態から這い上がったのだろう?と興味を持ちました。

一方で、お姉さまはご病気を患ってしまたり、アロマやスピリチュアルなどに傾倒している状況があるそうです。そこで、相談者の方は、家族の誕生日やイベントになると、お姉さんの家の分までのプレゼントなども用意して、食事会でも一人一万円近くのものを6人分負担することもあるそうです。色々な事情があって、今は「こちら側」が面倒を見たり、気に掛けてはいるけど、そのお姉さんから一言もお礼がなかったりしてモヤモヤしてしまうそうです。自分がお礼の強要をしていたりするのかとか、そういうことを考えてしまう。自分の立ち位置としてどうすれば良いのか?という相談を頂きました。

今回のお手紙から取り上げたいのが「家族孝行のしすぎなのか」の話なのです。

ちょっとまずこういう話からしたいのですが、昔、個人鑑定をやっている時にまぁまぁ多かった相談パターンがあって、それは「うちの息子 or 娘を見て下さい」というものでした。つまり、親御さんがなかなか今理由があって上手く働けなくなってしまったり、落ち込んでしまっているお子さんを連れてくるパターンがあったのです。

これが本当に難しかったんです。

というのは、占いもそうなのですが、その人と一対一で向き合って、それで「信頼してもらって、はじめてその人の心を見る」みたいな場所において、「誰かに連れてこられた」というのはそれだけでもう「信頼関係」を築くのが難しい。

それで、「連れてこられた息子さんや娘さん」を見ていく時に、やっぱりとても「苦しいだろうな」と感じることのひとつに、連れてきた親御さんからの

・こんなはずじゃなかった

・この人はこんな人ではなかった

という、無言の失望です。ちょっと言い方がキツく感じられたら申し訳ないんですけど、「連れてくる側の人」というのは、なんとか立ち直って欲しい、何か人生を好転させるきっかけが欲しい。今後に繋がる希望が欲しい。そういう、「藁をもつかむ」みたいな感じで占い場所に一緒にきます。その気持ちは痛いほどわかるし、僕自身もそういう縁を頂いたからには、なんとか力になりたいと思います。

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