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生身の人間に会うということ

去年の2021年もそうだし、今年の2022年もそうなんですけど、やっぱり「ずっと閉じこもってきた反動」があって、色々な人に会いたいと願っています。

でも、けっこう去年から執筆の仕事が変わらず忙しくなってしまって、なかなかそんなに多くの人とは会えていないのですが、ちょこちょこと「この日に会いましょう」とか言って、友達とご飯に行ったり、お茶を飲みに行ったりしています。

それで、久しぶりに人と会った時にですね、「久しぶりー!何から話す?」みたいなことがあんまり起きなくて。これは僕も含む、僕の交友関係が「そんなにアクティブじゃない人達」というのもあるのですが、やっぱり、今年も去年も、「会っていない間に色々な体験したよー!」という人はあんまりいなくて、なんていうか、これまで生きてきた中でも一番に近いぐらいの「地味な生活」をしてきたわけじゃないですか。

でも、お互いにそんな背景を抱えつつも、ボソボソと喋っていると、やっぱり「生身の人間に触れるって素晴らしい」とどうしても僕なんかは思ってしまうのです。

ひとつ、大事な話をさせて下さい。

僕の中で多分生涯忘れられない体験になるだろうことのひとつに、去年、ある劇団の舞台に行ったんです。緊急事態宣言が明けて、でもまたいつ出されるかわからない緊張感を抱えながらの生の舞台。お客さんも、舞台上の役者さんも、陽性者を出してしまうと「他の都市での上映が中止されてしまうかも知れない」という危機感と緊張感を持っての開演でした。お客さん同士もSNSなどで観戦マナーなどを注意し合って、「後の都市にバトンを回していこうぜ」と、お互いを励まし合い、支え合った情景が広がっていました。

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