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「どうしたい?」

「どうしたい?」との出会い

昔、自分の中では非常に大きな出来事というか、ネガティブなことがあって、知人に相談したことがあったのです。ただ、正直に言うと「相談」というのは名目的なことで、本当は愚痴を言いたかったのだと思います。「自分だって一生懸命やった。でも、こんな結果はあまりにもひどいんじゃないか」みたいな愚痴。

その目的を見抜かれたのか、見抜かれなかったのかはわからないのですが、当時僕が相談した人は「それで、どうしたい?」しか問い返してこなかったのです。

「うんうん、話はわかった。大変だったね。それで、あなたはどうしたいの?」

とか

「なるほど。そうか。で、どうしていくつもりなの?」

って。

これですね、言われたその場では「上司面談かよ」と思って、正直、腹も多少立ったのですが、帰りの電車の中で妙にその「どうしたい?」という言葉が頭の中に残ったのです。

そして、それ以降の人生の中で、僕は自分が混乱した時、何か悲しい気持ちになった時、もしくは怒りに震えたり、不安が襲ってきたときなんかに「どうしたい?」という台詞を自分に向かって使うようにしています。

「どうしたい?」の効用

悲しい時や悔しい時、そして、混乱している時が訪れた時、そういう時に「自分の本当の気持ち」とか「今の気持ち」を追求することは大事です。たとえばなんですけど、ある少年野球のチームが、試合に負けてしまった。そうしたら、大人の監督が「今どういう気持ちだ?」とか尋ねるじゃないですか。すごくあの、意地悪な言い方をすると「悔しいです!」としか答えちゃいけないやつ。

すごく極端な話、「ある状況に陥った時に、その時の気分を何回も確認すること」って、もしかしたらそんなに意味があることじゃないかも知れないのです。

そんな時、「どうしたい?」という言葉が出てくるのです。

「どうしたい?」って、未来に向かっての第一歩がある言葉です。ハッキリ言って、半分以上、強制です。その場にまだ留まりたいのか。それとも、前に進んでいきたいのか。それをたずねる、まぁまぁ強い種類の言葉です。

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