本日発売のムック本『しいたけ.カラー心理学 2020』に際して、色にまつわる話を書きたいと思いました。全文無料のnoteですので、もしよろしければお茶でも飲みながら読んでみて下さい。

1月4日の目標

ある人が言っていて、なぜか知らないけどずっと大切にしている言葉があります。それは「一年の目標は1月4日ぐらいに決めた方がいいよ」というものだったのです。

どういう意味かというと、12月31日が終わり、新年が来ます。その時のボルテージはすごく上がっていて、「今年こそこれをやろう」とか「今年はこういうことがあった方が良いな」とか、お正月は「前を向く熱気」にみんなが溢れています。そして、その熱が多少収まった1月4日ぐらいに、コンビニに行った一人の帰り道あたりで、「あ、今年はもうちょっと人と積極的に会っていきたいな」と“ぼそっ”と思ったりする。

気合いを入れて目標を掲げるよりも、「一人の帰り道にぼそっと出てきた本音」の方が、その人にとっての「今後の可能性」の本質が含まれていたりする。実は、上記の「今年はもうちょっと人と積極的に会おう」と思ったのは3年前の僕の目標で、割とこのやり方で世界が広がったりしました。

お正月を少し過ぎたあたりのぼそっと言ってみる願い事。それと同じような感覚で、僕は毎年「背伸びをする色」を持とうと考えています。

背伸びの喜び

僕は普段、自分で買う洋服の色や、あとは、料理を作るのが好きなのでお皿もなんですけど、ほとんど全部同じ色を買ってしまいます。大体、黒か白です。後はグレー。でも、洋服も、お皿も、同じような色ばかりで安定はするんですけど、そこに「背伸びの喜び」がないことに気付きました。

たとえば、料理だったらすごく気持ちを込めて作ったビーフシチューだったら、「いつもと違った器に盛って食べてみたい」と思うことが何回かあったのです。そうすると、友達にもらって引き出しの奥にずっとしまわれていたロウソク達も「え、出番？今？」と騒ぎ出すし、ロウソクに出番が与えられるのならば、サンダルを履いて近くの商店街までお花も買いにも行きたい。

大げさかも知れませんが、「背伸びがあるからこそ、生きられるんじゃないか」とも、最近特に思ったのです。もちろん、背伸びは贅沢です。僕自身も、しょっちゅうロウソクを立ててご飯を食べたりする余裕はないです。

でも、たとえば特別なご飯の時に使う、華やかな黄色のお皿を用意してみる。そこに、特別な思いで仕込んだスープを注ぎ、食べてみる。そういう「非日常」を味わうと、「あー、なんか明日からも頑張ろう」と、良い温泉に入った後のような気持ちになる。

「これから何に頑張ろう」と、新しい緊張感を背負う毎日が始まった時には、何を頑張るかを決めるのも大事だと思います。

でも、それ以上に「自分の非日常を演出してくれる、背伸びができる、特別な色」を持つのもやっぱりお勧めなのです。もう、その色はテキトーに決めちゃう（笑）「楽しい気分になりたいから、私にとって楽しい色と言えば黄色！」とか。そしたら、背伸びをする日に着る黄色を探す冒険がそこから始まるから。

毎日の生活の中に「背伸びをする色」があると、違った角度から見る景色も出てきたりします。「あの子、私と同じ黄色が好きなんだ」とか。

もし良ければ、「私には全然似合わないけど、ちょっと気になっている色」なども探してみて下さい。その色が、あなたにとって「背伸びをする色」にもなってくれるかも知れないから。

しいたけ.カラー心理学 2020

今回は「背伸びをする色」について書かせていただきましたが、他にも、これからの時代の色の話や、それぞれの人が持つカラーごとの2020年の運勢などを詰め込んだ、『しいたけ.カラー心理学 2020』も、もし興味があれば読んでみてください。

バタバタだったのですが、無事に本日発売できてうれしいです。いつも応援してくださり、本当にありがとうございます。

Kindle版もあります。

それでは！