居心地の良さとは何なのか
今回のお手紙は、「ありきたりな質問かもしれませんが、居心地のいい場所ってどうやって見つけるんですかね?」というものでした。
こういうご質問、すごく嬉しいです。というのは、多くの人が「ありきたり」とか、「わざわざ聞くのもな」と思ってしまうようなことに、重大なことが隠されていたりするからです。さー、気合いを入れて答えるぞー。ワクワク。
すみません、興奮してしまって。質問にお答えする前に、もう少し、このお手紙の内容を紹介させてくださいね。
この相談者の方は、物心がついた頃からそう感じるみたいなのですが、「自分のいる場所が、ずっといる場所ではない気がすること」が多くあるそうです。つまり、「ここでずっと生きていくわけではないんだろうな」と思いながら、生きている感じがする。なるほど。その感覚、わかるような気がします。
しかし、だからといって、「ここにずっといるんだろうな」という場所にも出会えていない現状もあるそうです。
居心地の良い場所を探そうとしたけど、実際に、その場所まで出かけていく交通費や宿泊費、その行動に割くための体力がまったくないので、なかなか動けないそう。SNSやネットで探しても、「居心地の良い場所」と感じられないような場所の方が多いとのこと。
試しに自分のお部屋の片づけをしてみて、それで、今の自分のいる場所が「居心地が良い場所になる」と考えてみたそうなのですが、ちょっとわからなくなってしまったそうです。「居心地がいいって、どういうことなんですかね?」と綴られていました。
それでは、今回のお手紙から取り上げたいのが「居心地の良さとは何なのか」の話なのです。
いきなり私事で恐縮なのですが、最近、Instagramをぼーっと眺めていたのですよ。そしたら、InstagramとかFacebookって、たまに「この人、知り合いじゃない?」の候補が出てくるじゃないですか。
いつもは「あ、大丈夫です」とスルーをするのですが、その時、たまたまその「知り合いじゃない?」候補を見ていたら、昔お世話になった、すごく懐かしい人や、その人と繋がっている人たちが出てきてビックリしたのです。
懐かしくて、当時のことを色々と思い出したのと同時に、僕自身ももっと年齢が若かった頃に、「自分の居場所」をずっと探していた感覚を思い出してしまいました。
やっぱり、年齢が若い頃って、自分の居場所全般に対して、(仮)がつくわけじゃないですか。「住んでいる場所(仮)」、「一緒にいる人(仮)」、「今やっていること(仮)」みたいな感じで。
「居場所」って、正確には「場所」や「人」、そして、「所属しているコミュニティ」などから形成されているものだと思うのだけど、その場所やその人たちと、「一生を通じた、末長いお付き合いをしていく」なんてことは、その時点ではまったくわからなかったりもしますよね。
若い頃って、飛行機での旅の「着陸」と「離陸」を繰り返すようなもので、「何か、居心地の良い場所に着陸できたぞ」と思ったら、そこからけっこうすぐに、「お世話になりました!」と言って、離陸して、次の居場所に向かっていったりもする。
いつも温かいサポートありがとうございます。メッセージも読ませてもらっています。僕はこの場所が「近所の寄り合い所」みたいになってくれたらすごく嬉しくて。あなたの声が聞けて嬉しいです。これからも頑張りますので、どうぞよろしくお願いいたします。